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イーハトーヴの映画たち [岩手のおいしいもの]

宮沢賢治(の作品世界)がでてくる映画と
岩手が舞台の映画をみました。

1本目は
大林宣彦監督作品「その日のまえに」
昨年12月に東京で見ましたが、そのほかの地域ではこれから順次上映のようです。
原作は直木賞作家・重松清さんの「その日のまえに」

映画はそれぞれの人間模様が折り重なって、
「その日」までをどう生きるのか、が
大林さんの過去と現実が交差する
どこかなつかしい映像にのせて紡がれていました。

物語のところどころに宮沢賢治気配も織り交ぜられています。
登場人物のひとりに夜の広場で「永訣の朝」をチェロで奏でる
「くらむぼん君」という不思議な人物。
病院で病の床にある賢治の妹・とし子さんらしき人。
機関車・・・など。
そして、この映画の音楽担当はclambon

岩手ファンとしては、
本当の岩手の景色が出てこないのがちょっと残念だったのですが、
主役の南原さん(ナンチャンって社交ダンスもできるし、俳優もできる人なんですね)と
永作さんの夫婦役がさわやかでした。
「その日」を迎えるまでの永作さんの役のとし子さんの笑顔と明るさがいい。
あれはクラムボンの笑いだったのか、といえば言い過ぎか!?

イーハトーヴの映画たち.jpg

2本目はドキュメンタリー映画
「いのちの作法 -沢内「生命行政」を継ぐ者たち-」
特別な理由はないのですが、どうしても2008年中に見ておきたかったので
大晦日に早起きしておせちを一気に作り、出かけました。
大阪の第七芸術劇場では1月一杯上映中です。

岩手県旧沢内村(現・西和賀町)は、
昭和30年に日本発の老人医療費無料化や乳児死亡率ゼロを達成したことで名高いところ。
豪雪・貧困・多病多死という三重苦に苦しんでいた村は、
「住民の生命を守るために、私の生命をかけよう!」と宣言した
当時の深沢晟雄村長に、村民が呼応して人間の生命を守る地域づくりに取り組んだ結果、
日本一の保健の村になりました。
そしていのちを大切にするという「生命尊重の理念」は今も西和賀町民の心に深く刻まれています。
(リーフレットより)

映画の主役はその沢内村(西和賀町)で、当時の理念を継ぎながら今を生きる人たちです。
老人、障がい者、虐待を受けた子供たちと
(そんな子供たちの数が現在、増えていることにも考えさせられます)、
そしてそれを優しく力強く見守る村の人たちです。
映し出されているのは、目には見えないけれど、
たしかにその場所で受け継がれて守られているもの。

中でも印象に残ったのは雪見ソリです。
温泉街のお祭りの日、
老人ホームのおじいちゃん、おばあちゃんたちをのせて
夜、雪の道をソリがすべります。
無理をしないで自然にまま目の前のことを受け入れることや、
やさしさとか、心地よさというだけでは表現できないなにか。
これまで私が岩手で出会った方たちや風景と同じものが
映像の向こうから流れてきました。

それぞれジャンルが違いますが、
偶然にも「死ぬこと」「生きること」がテーマの映画でした。
なにしろ今ここにいる、ということは
いろんな生命上の競争を勝ち取って生まれてきているんですから。
生きるってことは、生物みんな平等にかっこいいこと、のはず。
どうせ死ぬんだ、死ぬまで生きよう せっかくだから精一杯
と思った12月でした。ちょっと舌足らずですけど。

そして、お腹がすいたり、笑ったり、泣いたり、寝たり、起きたり。
あたり前の毎日がなによりありがたいこと、と思うこのごろ。


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