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賢治の電気葡萄酒作り [宮沢賢治]

篠山の山猫軒では
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開催中の9月15日と16日に
フェリシモしあわせの学校ワークショップとして
「賢治の電気葡萄酒作り」を開催しました。

たべものを通して宮澤賢治の世界を楽しもうがテーマです。
篠山でやるなるならば、篠山の特産品が使えるからという理由で
この不思議なお酒作りを選びました。
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電気葡萄酒は詩人・草野心平さんのエッセイ「賢治からもらった手紙」に
登場するのみものです。

昭和の初め、心平さんが新宿で焼き鳥屋「いわき」をはじめることになって
(お客には高村光太郎や智恵子もいました)、
その際、賢治から届いた手紙にそのレシピが書かれていたというのですが
残念ながらその手紙自身は現在残っていません。
安い材料で造ることができて

右の混合物はほんものの葡萄酒と同じく疲労を去り、栄養を加えるでせう。

という電気葡萄酒。
健啖家の心平さんはたべものの知識も豊富だから
エッセイにはそのレシピが実に詳しくつづられています。
なので「こんなものだったのでは?」と再現することができるのです。

電気というのは、ビリビリしたお酒と言うわけではなく、
当時、時代の最先端の、あこがれのものを指す言葉。
現在では浅草の神谷バーの「電気ブラン」と言うお酒もありますが
http://www.kamiya-bar.com/denkibran.html
同じような命名理由ではないかと思われます。

今風に言うならなんでしょうか??
と参加者の方にたずねたら
「神」とか「ネオ」「超やばくない?」という答えが返ってきました。
超やばくない?葡萄酒・・・ははは。
「ナウい」は、もう死語みたいね・・・。

葡萄酒、つまりワインです。
現在のように世界のワインが日常的に飲まれるようになったのは
70年代後半から80年代にかけて以降のように思われます。
それまでの赤ワインと言えば、赤玉ポートワイン(現在は赤玉スイートワイン)が
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E7%8E%89%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3
主流の時代。これは甘い赤ワインです。

つまりは電気葡萄酒も甘い混合酒なのです。

準備するものは
黒豆の煮汁…そう、丹波篠山の特産品の黒豆
しかし賢治が言う黒豆は丹波さんとは限りませんゆえ。
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それから
クエン酸、酒石酸、蜂蜜、砂糖、葡萄フレーバー、焼酎。
安い食材と言うのがテーマの電気葡萄酒ですが
今回はちょっと豪華に
花巻の特産・稗(ひえ)で作った焼酎
稗造君(ひえぞうくん)を使いました。

濃い紫色の黒豆の煮汁に
クエン酸と酒石酸を加えると
鮮やかなルビー色にかわります。
そこにほかの材料もまぜて電気葡萄酒の現役の出来上がり。
焼酎と原液 1:3くらいがおいしいと思います。
それからよく冷やすのが大切。
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計4回開催したワークショップでは
この色が変わるところをみなさんと楽しみました。
クエン酸も酒石酸も本当に赤ワインに含まれている酸。
科学者賢治さんの知識がこんなところにもちゃんと洒落っ気をもって生かされています。
私も大好きな「実験」です。

今回はお酒の飲めない方のために
炭酸水を用意して、ノンアルコール電気葡萄酒も作ってみました。
味はううむ・・・アルコール入りもノンアルコールもとちらとも
赤ワインとは正直かけはなれていますが、
昔懐かしい味がします。

当日の様子は神戸新聞さんが記事にしてくださいました。
http://www.kobe-np.co.jp/news/tanba/0005382102.shtml
しばらくすると見られなくなると思います。


ところで3時になるとこの地域一帯に「デカンショ節」が流れるのですが
その音に合わせて、ご近所のわんこが歌を歌うのでした。
歌が終わると、その鳴き声もピタッと終わる。
2日間とも3時が来るのがとてもたのしみでした。
姿が見えないわんこは、近所で飼われているハナちゃんだと教えてもらいました。
今回会えなかったけれど、次回篠山をたずねるときにはハナちゃんに会いたいなあ。

ハナちゃんには会えなかったけれど
昼下がりの山猫軒に、こんなお客様たちがお見えになりましたよ。
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ねえねえ、なにやってるのー!?

篠山の黒豆を使った電気葡萄酒ワークショップ
ちょっと説明不足なところもあって、反省したり恐縮したりもありましたが
4回それぞれにご参加のみなさまとたのしくすごすことができました。
どうもありがとうございました。

最後に、心平さんはエッセイにこのように記しています。
「こんなに親切に教えてくれたのに、自分にはむずかし過ぎたのと、
材料そのものを買い入れる余裕もなかったので実現できなかった・・・・・・」

ありゃりゃー!

なにはともあれ
山猫軒の裏庭で涼しい風とまぶしいお日様に囲まれてのワークショップ
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みんなで、かんぱーい!


コメント(2) 
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コメント 2

まるたろう

デカンショ節に合わせて歌を歌うワンコ、面白いですね。
一度お目にかかりたいです。
by まるたろう (2012-09-29 17:38) 

ゆきねこ

まるたろうさま ありがとうございます。
私もこのワンコに会いたくて、次回の篠山訪問をねらっているところです。
by ゆきねこ (2012-09-30 16:12) 

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